体毛の役割

頭髪や眉毛、まつ毛等は見た目にも無いと困る体毛ですが、胸毛、すね毛、鼻毛、腋毛などは「むだ毛」と言われ邪魔者扱いされています。しかし、本来はちゃんとした役目があって存在しているのです。

人間にはホメオスタシスという機能が備わっています。その機能の役割とは体温を一定に保つというもので、体毛はこのホメオスタシスに欠かせないものなのです。進化の過程で衣服を身に纏うようになり多くの体毛は退化して行きましたが、現在生えている体毛とはその時の名残なのです。

また皮膚を様々な摩擦や衝撃から守るクッションの役目も果たしています。人間以外の哺乳類にとっては触覚センサーの働きをする場合もあります。(うさぎや猫のひげなど)体毛はどれもほぼ同じ組成で成り立っています。皮膚の表面に出ている毛の部分を毛幹と言います。皮膚の内側に埋もれている部分を毛根といい、体毛の表面積の約60%は毛根にあると言われています。

毛根の最下部には膨らんだ部分があり毛球と呼ばれています。毛球の中には分化して髪の毛を成長させる毛母細胞とその毛母細胞に必要な栄養を送り込む毛乳頭といわれる組織で構成されています。健康な体毛は生える、伸びる、抜けるというサイクルを繰り返しています。

このサイクルのことを毛周期やヘアサイクルと呼びます。ヘアサイクルは毛母細胞の分裂が始まり、毛球が形成されそこから新しい毛が生まれ、皮膚の下で成長を開始する成長期1があり、次に毛母細胞の分裂が続くことで体毛として皮膚の表面に出てくる成長期2へと移行します。

この時に毛幹は太く長くなり丈夫になります。やがて毛母細胞の分裂が終わり、体毛の成長も停止する時期を退行期と言い、毛母細胞の活動が完全に停止し毛が抜け落ちる休止期となります。休止期を経てしばらく休んだ毛母細胞はまた成長期1へと入り新しいサイクルが始まります。

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